表題
250415
yozo

「東洋医学医学よもやま話」の投稿は久しぶりです。

最後の その11 は2011年掲載ですので、13年ぶりということです。

今回このテーマで投稿する気になったのは、サカタン君、アカナイ君。安谷屋君、gonegaga 君が頻尿で悩んでおられるとの投稿を読んで、東洋医学では、どんな風に扱われているかを紹介し、少しでもお役に立てればと思ったからです。

私自身も、日常生活ではそんなに大きな問題は無いですが、夜間の排尿で目覚めることが数回あり、頻尿の傾向が出ていますので、この機会に、この問題の対応を考えてみようと思ったわけです。

まず東洋医学では排尿作用は、どのような体の機能によって行われているかということです。

排尿は (1)腎の作用 (2)膀胱の作用 で行われているとされています。

ここで出ている膀胱は、西洋医学で言うところの膀胱と同じものと考えて良いです。

一方、東洋医学の腎は、西洋医学で言うところの腎臓よりもはるかに大きな意味を持っています。

以下に経絡とか経穴(ツボ)などという東洋医学の言葉が出てきますが、その辺は「東洋医学よもやま話] その1 から その5 にありますので、下記「参考ページ」の1~5をクリックして参照ください。

まずここでいう東洋医学の腎とは何かですが、腎は以下のように言われています。

このような腎と膀胱の共同作用によって、排尿が行われているということです。

年齢が上がってくると、生命力が衰えてくる、即ち腎の機能が衰えてくるわけで、そうなると主水作用も衰えてきて、頻尿などの症状として出てくるとされています。

当然、膀胱の蓄尿作用も、年齢とともに衰えて来るので(生命力が衰えてくるわけですから)、腎と膀胱の共同作用として行われている排尿作用に異常を来すことになります。

このように考えると、高齢になると排尿作用が衰えてきて、頻尿などの症状が出てくるのは、自然の体の変化であり、それを止めることは出来ない、と言うことが出来ると思います。

ただ、この排尿作用の衰えは、かなり個人差があることも事実です。

生命力の衰え、東洋医学的には腎の衰えによる老化の進み方に個人差が有ることは、実感しますよね。

腎の衰えは止めることは出来ませんが、できるだけ日常生活に困らない状態、にあって欲しいですね。

それでは、腎と膀胱の機能を正常に保つためには、どんな方法があるか。以下に東洋医学に於いて、腎と膀胱に関連する経絡と経穴(ツボ)を紹介しますので、日常的にマッサージされることをお勧めします。

  1. 下腹部のマッサージ
  2. 関元
    中極

    体の前面、胸部、腹部の中央(前正中線)に任脈という経絡があります。この任脈には多数の経穴(ツボ)がありますが、臍下3寸に関元、臍下4寸に中極という経穴が有ります。この関元と中極が腎と膀胱の機能に関連すると言われています。

    臍と恥骨の距離は5寸なので、関元、中極は臍と恥骨の中間よりやや下部の部分と考えれば良いと思います。この臍と恥骨の中間よりやや下部(恥骨寄り)に両掌を置いて、やや押し込んだ感じで右に数回、左に数回マサージする、これを5分程度やると良いと思います。

    丹田

    尚、余談になりますが、下腹部の関元付近のこの部位は ”丹田”と言われている部位で、生命を養う気が集まる部位とされ、気功の世界では、よく使われる部位名なので、気功をやられている方はご存知のことと思います。

  3. 腰部~臀部のマッサージ
  4. 一方、背中にも腎、膀胱に関与する経穴があります。背中の中央(後正中線、背骨に沿ったライン)に督脈と言う経絡があり、その外側1.5寸に足太陽膀胱経という経絡が走っています。

    この足太陽膀胱経という経絡は、背中の背骨の外側にある脊柱起立筋という筋肉の部位にある、とみてほぼ良いです。背骨に触れて、そのすぐ外側にある筋肉ですので、触ってみればわかりますよね。

    腎兪
    膀胱兪

    この足太陽膀胱経に、腎兪、膀胱兪という経穴が有ります。この経穴は、名前が示す通りで、腎、膀胱の機能に関連する経穴です。腎兪の位置は、”第2腰椎棘突起下縁の高さ、後ろ正中線の外方1寸5分”とありますが、ほぼ臍の高さで脊柱起立筋の上付近で良いと思います。

    膀胱兪の位置は、”第2仙骨孔の高さ、正中仙骨稜の外方1寸5分”とありますが、腰の脊柱起立筋に触れて、下方に触れていき、腰骨(仙骨)に触れたら、その位置と尾骨のほぼ中間付近と見て良いと思います。

    鍼灸で針を打つ時は正確に経穴をとる必要がありますが、今回は腎兪、膀胱兪を含んだ領域をマッサージすることが目的なので、経穴の位置は、それを含んだアバウトな領域、ということで良いと思います。

    この腰部を、次に臀部を、拳で上下に5分程度マッサージして下さい。

  5. ふくらはぎのマッサージ
  6. 足太陽膀胱経は上記のように背中(脊柱起立筋の位置)を下って臀部から大腿に下り、ふくらはぎの後部中央を下って足に至ります。従って、上記【1】【2】と合わせてふくらはぎのマッサージもやってみて下さい。

    ふくらはぎを両掌で握って、右掌を右に回すときは左掌を左に回す、右掌を左に回すときは左掌は右に回す、という具合に、ふくらはぎを揉んでください。

    下から上に、アキレス筋付近から揉んで膝の内側付近まで揉んでください。これも両ふくらはぎ合わせて、5分程度で良いと思います。

【1】、【2】、【3】合計で15分程度ですが、これを朝起きたとき、夜寝るとき、1日2回程度、やれば十分と思います。

私は、毎朝近所の公園で、仲間の皆さんと太極拳をやっていますが、その休憩時間にふくらはぎのマッサージをやっています。従ってふくらはぎマッサージは毎日やていますが、下腹部、背部、臀部は今まであまりやっていませんでした。

私も歳相応の頻尿の傾向が出ていますので、今回のこの投稿を良い機会として、下腹部、背部、臀部のマッサージもやってみようと思います。歳ともに腎機能(上記で記した東洋医学の腎ですよ)の衰えは、止めることは出来ませんが、お互い、出来るだけ良い状態で、余生を生きてゆきたいですね。

2025/4/10

参考ページ

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