「東洋医学よもやま話」その4

北川洋三

今回は東洋医学の話という事ではなく、やっと治療院を開設しましたので、その紹介をさせていただきたいと思います。まあしかし、これもよもやま話という感じで聞いてけさい。

治療院の名称は「東京中医鍼灸センター(浅川鍼灸治療院)」といいます。場所は 千代田区猿楽町1丁目3−1 北村ビル2F、 TEL03−3293−8028です。 最寄りは地下鉄神保町駅から徒歩4分、またはJR御茶ノ水駅から徒歩7分です。

名称がかなりデカイですが、実際はベッド3台のこじんまりした治療院です。

浅川氏は小生の鍼灸の師匠で、この世界ではかなり名を知られた先生です。 浅川先生を中心に、西洋医の医師1人、小生を含めて鍼灸師3人計5人の共同で開設しました。5人が日替わり当番制で治療を担当し、小生も週3〜4日は出る予定です。

「中医鍼灸」という言葉はあるいはあまり馴染みがないかも知れませんね。 日本の伝統的な鍼灸にたいして、中国で発達した鍼灸医学でして、最近は日本国内でも伝統鍼灸に替わって主流になるのではないかという感じです。 過去3回の「よもやま話」で紹介した内容は、実は中医学の考え方がベースになっています。

中医鍼灸も日本伝統鍼灸もいずれも中国の古典を基にしている点は同じなのですが、長い年月の間にその臨床技術に大きな違いが生じてしまっています。双方の違いを一言で言えば、中医鍼灸は医学基礎理論を重視しそれに基づいて治療を行うのに対して、日本伝統鍼灸は一家相伝的な伝承技術に依っている、と言う事ができると思います。

日本伝統鍼灸の世界には、昔から伝説的な名人が出ていますが、この技術が後世に伝わりにくいという難点があります。 治療技術を理論的に教育して伝えるということに関しては、中医鍼灸に利があるといえます。

師匠の浅川先生は中医鍼灸を長年実践してこられた方で、この先生との出会いが今回の形になったというわけです。

それから医師が一人加わっています。 この先生はペインクリニックを専門にしている方で、西洋医学では対処しきれない痛みに対する鍼灸の鎮痛効果に注目し、今回のメンバーとして我々鍼灸師と一緒に活動することになりました。

それから、小生を含めて鍼灸師3人は「あん摩・マッサージ・指圧師」でもありますので、鍼が嫌いだという人など特にご要望があれば、マッサージ治療もやります。

まあ、そんなわけでなんとかスタートしました。 

神保町の本屋街がすぐ近く、また周りにうまい物を食わせる店や庶民的な感じの居酒屋等もあって、なかなか居心地のよい場所です。 

健康の問題で利用していただければありがたいですが、そんなことでなくても近くに来られた時には気軽にお寄りください。