宇宙食アイスクリーム
2006/2/21

先日、孫のお付き合いで、筑波にある宇宙情報センター見学に出かけた。宇宙情報センター見学は予約が必要で、息子が午後の見学を手配してあった。

宇宙情報センター見学前に、つくばエクスポセンターに入った。ここは、「つくば科学万博’85」を記念して、「青少年に対する科学技術の普及啓発」などを目的にできた博物館だという。

科学技術に関する色々な展示物があり、ボランティアらしい中年男性が色々説明してくれる。展示物も、子供達も楽しめるよう色々遊びの工夫がしてある。

小学2年が最年長の我が孫達のような子供には、理屈はどうあれ、科学的な事象を遊びながら体験することに意義がありという感じの展示である。孫達も結構楽しんでいたようだし、我々も結構興味深く見物・体験した。

入場料300円と安いのだが、休日にも拘わらずさほど込んでいない。財政的に大丈夫なのかと気になる。

売店に宇宙食が販売されていた。宇宙食の技術で作ったものでアメリカからの輸入品である。話の種に宇宙食アイスクリームを買ってみる。

宇宙情報センターは女性ガイドが付いて、バスで1時間程度所内を案内してくれる。ロケット模型の展示、HUロケットの実物エンジン、宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の実物大模型、実験棟製作工場などを見学する。

宇宙服の説明があり、この宇宙服どのいくらすると思いますかとのガイドの質問に、我が孫が「千円」と答えて皆の笑いを誘った。あるご夫人が、「可愛い〜!」と言っていたが、小学2年だから可愛いのであって、もっと高学年であれば嘲笑されるところだろう。

実際は、開発費を含め13億円もするとのこと。それだけ高価のものゆえ、個人別に作るのではなくLL、L、Mと3種類を作り、宇宙飛行士が共用するのだとのこと。さもありなんと思う。

つい先日は、HUロケットの打ち上げに立て続けに成功したが、その前の失敗で、米国、ロシアはもとより、ヨーロッパ、中国にも大きく後れを取っているのではないかと日本の技術に疑問と不満を感じていたのが少し慰められた。見学で、HUロケットの大きさも想像以上で、世界的に遜色はないと知り何かほっとする。

さて、宇宙食アイスクリーム、家に持って帰って数日後食してみた。冷凍乾燥した四角い固まりで、何とも軽い。

兎も角冷たくないし、アイスクリームの粘りはない。かりっかりっとかみ砕いて食す。どう贔屓目に見てもアイスクリームという食感ではない。かみさんの曰く「マシュマロをらくがんのように固めた感じね」。バニラ、チョコレート、イチゴと3層になっているが、要するに香りだけ。知らずに食べたら、アイスクリームを想像することはまずないだろう。

これを食後のデザートとして、宇宙で食べているのなら、宇宙飛行士に大いに同情する。

値段は5-600円もする。かなり高価な話の種ではあった。