漫画
 ブログNo.3 2005/3/2

年寄り臭い、思い出話になってしまうのだが、子供の頃見た漫画で、今もあの漫画は良かったなと思い出す漫画家が何人かいる。

絵が上手くて見るのが好きだったのが、山根一二三、塩田栄二郎、根本進、手塚治虫である。特に山根一二三の描く人物ののんびりとした、穏やかな人柄を感じさせる絵が好きだった。漫画家ではないが、小松崎茂という人のペン画にも憧れた。

漫画はそれほど好きというわけではないが、漫画家本人の表情が好きなのが、馬場のぼる。テレビでミーアキャットを見たとき、馬場のぼるをすぐ連想した。

少々大きくなってから、新聞漫画の近藤日出造の政治漫画が大変好きになった。彼の漫画は毛筆で描いたものだと思う、描線の太さが、優雅に変化するのである。

1957年旧ソ連が、世界初の人工衛星スプートニクを打ち上げ、世界を驚かせた。しかも同じ年に、スプートニク2号を打ち上げ、これには、ライカ犬を乗せた。

世界が驚いたのは当然としても、一番びっくりしたのは、当時ソ連と冷戦下にあったアメリカだろう。

このことを漫画にした人がいる、横山隆一・泰三兄弟の弟の方ではなかったかと思うのだが、新聞の4コマ漫画にスプートニクのライカ犬が、アメリカ本土の上で、足を上げ小便をする漫画だった。

これが当時のアメリカ人感情を痛く傷つけたと報道された。当時、それを聞いて笑ったし、さもありなんとも思ったが、今思うと、あれほどジョーク好きなアメリカ人、しかも、アメリカ人は...などとひとくくりで言えないほど多種多様の意見が存在する国で、そんなことあるだろうかという気がしないでもない。

もし、それが本当の話なら、世界初の人工衛星打ち上げでソ連に先を越されたアメリカ人のショックはそれほど大きかったと言うことかも知れない。

大学に進んでから見た漫画は、どれも下手くそにしか見えなかった。富永一朗、谷岡やすじ。ことに、谷岡やすじのものは正直不快感を覚えた。それに比べれば、まだ、富永一朗の方が絵が上手いと思う。また、富永一朗の方がユーモアがあったと思う。

この頃絵が上手いと思ったのは小島功、色気のある漫画だった。もう一人好きだったのが真鍋博。彼の未来画はとても夢が感じられるものだった。彼の未来画の画集を買ったりもした。

最近、とんと漫画を見ない、新聞漫画で面白いと思ってみていたのは、さとうさんぺいが最後だが、これももう昔のことになったようだ。

日本の漫画が世界で大好評なのだから、面白いかつ絵の上手い漫画も多分あるのだろうが、最近、余り見てないこともあり知らない。

このような漫画家の名前を、間違いなくすらすら書けるのは、インターネット検索のおかげである。インターネット検索をしていて、小生同様に、山根一二三の好きな人が大勢いることを発見した。古い漫画の復刻版も売られているらしい。

横山隆一や、近藤日出造の作品を陳列する博物館のようなものがあるのも見つけた。近藤日出造は読売新聞が彼の名を冠する漫画大賞を授与する世界コンクールを行っているのもインターネットで知った。