放送大学
2005/8/2

 

放送大学の試験が終わった。今学期も4科目。(進化する宇宙、西洋音楽の諸問題、日本の古代、総合英語)。


4科目程度が、小生には時間的に負担にならない科目数で、ここ数年、ずっとこの程度の受講にしている。


そんなのんびりとして学生生活故、入学以来、8年を経過したが未だ卒業にならない。4科目程度を半年に一度の試験だが、受験のときのちょっとした緊張感が心地よく、楽しい。

受講する科目は宇宙関連、音楽、日本古代史、日本語に興味を集中させている。


宇宙の話は、専門的になると小生には大変難解で、相対論や宇宙方程式などは何回受講しても、分かった気になれない。それでも、新しい発見や知見に感動し、懲りずに受講を続けている。


宇宙の年齢が、137億年+−2億年と精度の高い数字が出たのが、2003年。何故そのような数値が得られたのかと興奮する。

 

アンドロメダ星雲(今は銀河といい、星雲とは言わないらしい)は50億年後には、我が銀河と衝突するとのこと。そんなに長生きできる訳でもないのに、どきどきする。

 

インフレーション理論とか、インフレーションを起こした真空の相転移とか、10万分の一度の温度揺らぎとなどの説明に目を白黒させながら、そのような知見に接することを楽しんでいる。


日本古代史での、朝鮮半島との関わり、膨大な木簡の発見とその内容、藤原氏、天皇家の権謀術数のすさまじさ、古代天皇家の近親結婚の密度の濃さ、女帝の数の多さに小説のような面白さを見る。


ルネッサンスの以前の音楽には、拍はあるが拍子はないとか、バロック時代、3連音符の演奏はあったが、現在のような記譜法がなく、特殊な記譜をしているため、譜面通りに演奏するとおかしくなるとか演奏できないという話しに驚く。

 

バロックの時代レチタチーヴォ「(朗唱風の歌い方)の記譜ではフレーズの切れ目の箇所で旋律が下降してきて最後に同音が二つ続く場合、最後の2音の内、前の方の音は一音高く歌うというルールがある(つまり、譜面に書いてあるとおりには歌わない)。

 

その影響が後代のシューベルト、ベートーベン記譜にまで影響が出ているという話など、楽譜に忠実にというのが、鉄則のように思っていたので、大変興味深い。

 

ベートーベンの第9の場合、バリトンの歌唱の譜面でこの二つの同音が与えられている部分があり、、ベートーベンは古い記譜法で書いたつもりらしいのが、伴奏の楽器の方の譜面から推定できるのだが、ベートーベンはルール違反をして、旋律が下降してくる場合でないところでこれを使っているため、実際の演奏や録音では、前の音を一音上げて歌うものと、同じ音で歌うものと二つあるという。こんなことを知ると大変楽しくなる。


学生時代、さぼったり、飲み歩いたりと遊んでばかり居た身だが、この年になって、勉強が楽しい。


卒業をしたからといって、何か得るるものがある訳ではない。特段の目標があって、勉強している訳でもない。


このような、新しい知識を得られるのを楽しんでいる。余り時間に縛られず、かなり自由に学習できる放送大学の仕組みを満喫している。日本は、平和なんだなと言う感慨もある。


ともあれ、後2年すれば強制的に卒業か退学かを迫られるが、仮に卒業しても再度、入学するつもりである。