表題

今年3回目の旅行をした。4月の鴨川旅行の反省から、あまり長く歩かない計画をしたつもりだった。

台風4号の来週もあり天気予報があまり良くない状況での旅行だったが、天気はさほど悪くならなかった。

6月12日(月)小雨

朝9時前に家を出て 東京に向かう。東京で東海道線に乗り換え 11時50分頃 小田原に到着。

フリーパス

小田原駅で 箱根の各種移動手段を自由に使える 箱根フリーパス 3日間を購入。

コロナ明けの旅行推進のためか 割引がありかつ クーポン1人2000円が付いた。

このフリーパスを使って箱根湯本に行き 荷物をコインロッカーに預け バスで成川美術館へ向かう。

天気が良ければ 旧箱根街道の杉並木を歩き 恩賜公園に行きたかったが 雨なので美術館に変更。

美術館のカフェで 先ず昼食。このカフェ 芦ノ湖を見下ろせるようになっており 窓際の見晴らしの良い席に案内される。

カフェからの眺め
カフェからの眺め
晴れていれば 左右の山の稜線の谷間あたりに富士が見える絶景らしい。

目の前に芦ノ湖が広がり 箱根神社の芦ノ湖鳥居を見下ろせる。天気が良ければ 富士山も望めるらしいが 生憎の雨で富士山は見えない。

昼食後 日本画を鑑賞。この美術館、東山魁夷、平山郁夫、杉山寧等を含む 昭和中期以降の現代日本画のコレクションを展示している。

この日は 4つの企画展が開かれていた:

岩田 壮平の絵
岩田 壮平 雪月花時際憶君~花泥棒
画展のチラシより

岩田 壮平の絵画の鮮やかな色彩に驚き、企画展「日本画の煌めき 日展作家を中心に」に展示されていた土屋 禮一「沼」は、その抽象的表現に見入った。

岩田 壮平も土屋 禮一も初めて知った画家であった。

芸術には、常に伝統を変化させていく活動があるので 当然といえば当然かもしれないが、慣れ親しんでいるいわゆる日本画の雰囲気とはかなり違うことに驚いた。

堀 文子、齋 正機の絵画は ほのぼのとした雰囲気が好もしかった。

この2人の画家も初めて知った画家であったが、カミさんは堀 文子を知っていた。「徹子の部屋」に登場した画家であり 80歳を超えてから、ヒマラヤに珍しい植物(ブルーポピー)を探しに出掛け 100歳まで生きた人だという。

湯本にバスで戻り 予約したホテルのある中強羅へ登山電車とケーブルカーで向かう。 切符の購入不要。小田原で購入したフリーパスを見せるだけ。

17時頃ホテルにチェックイン。チェックインの時 夕食 17時半と案内される。

部屋は和室。4人が泊まれる広さで、広い居間と寝室があり、既に布団が敷いてある。

温泉に入る時間が無いので 部屋に荷物を納め 一服して 直ぐ夕食に向かう。我々が最初の夕食客だった。

我々の食事時間が17時半開始 と設定されていると思い込み出かけたが、実際は 単に夕食客は 17時半から受け入れるということだったらしい。

赤ワインのデカンタを注文して夕食を楽しむ。

夕食後 しばらく部屋で休憩し温泉大浴場に浸かる。

家を出てから 5,116歩しか歩いてないのに疲れを感じる。

6月13日(火)晴

朝起きると なんと! 素晴らしい快晴。 喜ぶ。

朝食は ビュフェ スタイル。洋食の朝食の方を選ぶ。

晴れ間も午前中いっぱいとの予報に 先ず大涌谷へ向かう。ケーブルカーで 早雲山へ、そこで ロープウェイに乗り換え大涌谷で降りる。

大涌谷
大涌谷
ロープウェイから

あたりを散策し さらに「箱根ジオミュージアム」を見学。

このミュージアムで興味深い知識を得た。

大涌谷地域の温泉は、湧き出たものではなく、火山性蒸気と水を混ぜ合わせたものだという。(右図参照 クリックして拡大表示可能)

温泉の湯量が少なく、安定供給が難しい大涌谷地域。

しかし吹き上げる火山性蒸気は豊富です。

この蒸気の熱と温泉成分を利用して生まれたのが、蒸気丼温泉です。

大涌谷では、温泉造成塔という装置の中で、地中から噴出する蒸気と仙石原イタリ池から汲み上げた水を混ぜあわせることで、温泉を生み出しています。

とある。

大涌谷地域の温泉

強羅に戻り バスで「ガラスの森美術館」に行く。 これまで何回も 箱根には来ているが「ガラスの森美術館」は初めて。ベネチアングラス美術館と現代ガラス美術館とがある。

企画展の案内
企画展の案内
(「ガラスの森美術館」のホームページより)

この日は、企画展「所蔵作品展:千の花咲くヴェネチアン・グラス~きらめく初夏の庭園~」が開かれていた。

現代ガラス美術館の展示例
現代ガラス美術館の展示例
実用より面白味あるいは芸術性を目的とした作品
(「ガラスの森美術館」のホームページより)

現代ガラス美術館には 面白い 楽しい展示があった。

再び強羅に戻り ケーブルカーで「強羅公園」に向かう。強羅公園には「強羅」「公園下」「公園上」と3つの駅から入れるようだが、 上りはきつそうなので「公園上」で降りて、公園内を下へ歩くことにする。

強羅公園
強羅公園の噴水

強羅公園は、

「大正3年(1914年)に開園された、日本初のフランス式整型庭園です。フランス式整型庭園とは、平坦で広大な敷地に左右対称に幾何学的に池などを配置した特徴がありますが、強羅公園は傾斜面に作られています。」

と公園のホームページに紹介されている。

アジサイ
アジサイ展

公園を散策しながら、開催中の「 アジサイ展」を観る。 アジサイにこんなにたくさん種類があるのかと驚く。

「公園下」駅に近い出口で公園を出るつもりであったが 一番下の強羅の入り口まで降りてしまった。

15:30頃ホテルに戻る。結構あちこちと歩いたので、偉く疲れが出た。しかし、1日の総歩数は8,230歩でしかない。

16時半頃温泉に浸かり 18時頃 夕食に向かう。今日は晩酌に日本酒を頼む。かみさんはビール。

6月14日(水)曇

旅行最終日。お昼過ぎまでポーラ美術館で過ごして 帰路に就くことにする。

ポーラ美術館が9時開館とのことなので 早めに朝食をすませ ホテル近くのバス停でポーラ美術館行きのバスに乗車。

部屋のみる夢
部屋のみる夢
(ポーラ美術館ホームページより)

ポーラ美術館で 特別展「部屋のみる夢 ― ボナールからティルマンス、現代の作家まで」が開かれており これを鑑賞。

草間 彌生の立体作品「ベッド 水玉強迫」やハマスホイの「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」、マティス、ボナールの絵画などを鑑賞

ポーラ美術館の常設展示は少なくなっていたが それらも 鑑賞。

箱根には美術館・博物館がかなりある。成川美術館、ガラスの森美術館、ポーラ美術館を今回訪ねたが、このほか、岡田美術館、箱根美術館、彫刻の森美術館、その他にも十以上あるらしい。

バスで 強羅に行き 箱根登山電車に乗り換え、 小田原に到着。 小田原駅でお土産を買い 昼食を取り帰路につく。

今日の歩数は 7,154歩。疲れはあるが 昨日ほどではない。

あとがき

初日だけは雨が降ったが 2日目は晴。最終 3日目も曇ってはいたが雨は降らなかった。 予想したよりはるかに良い天気に恵まれ 楽しめた。

4人が泊まれる大きな部屋の和室であったが、足腰が弱くなっており、且つ頻尿に悩む身に 和室の布団は楽でない。

しかし 加齢と運動不足の故か長時間の歩行が苦しくなっていることを またまた痛感させられた。

旅行は歩くのが通常であり 旅行する限り今回程度の歩行は常に覚悟せねばならない。

とすると今後の旅行のあり方に もっといろいろ工夫をしなければならないことになる。だが それは旅行の楽しさを減ずることでしかないなと悩む。

友人は もっと歩く訓練をしろという。訓練すれば 歩けるようになるだろうか。