鳥海研  堀尾 公亮   

平成八年、老父母の介護のため出光を早期退職して五年あまりが経ちますが,親父は三ヶ月後に亡くなり比較的暇ができたので,私は何か社会のためにお役に立ちたいと思い,町内会の環境部会の理事として、町の環境整備や美化に努めてきました。

ちょうどその頃近所の荒果てた公園を花一杯で飾ろうという運動が持ち上がり、先人たちの苦労もあり鎌倉市の公園課の協力を得て,平成十年四月に改修されました。さっそく町内の花好きの老若男女三七名が集まり,七里ガ浜東公園愛護会なるものを結成し,自宅で栽培した草花を持ち寄り,今では120種類にも及ぶ花の楽園が出来上がりました。春先には百花繚乱一面が色とりどりの花が咲き乱れ見事なものです。

会員は毎朝七時半から八時半まで交代で花の植え込み,水遣り,芝刈り,雑草取りに余念がありません。

昨年は花の万博を記念して創設された(全国花の町づくりコンクール)の十年目にあたりわれわれの会も応募してみたところ、見事団体部門で応募総数五百数十件のうち最優秀賞の建設大臣賞に輝き、扇千景大臣より賞状と記念の楯を贈られました。

受賞の理由としては,花壇の維持管理に住民の高いセンスと相当な努力と市の支援システムがうまく機能している。住宅地として三十年経つと住民の年齢層が大きく変わり、当初の児童公園は高齢者が中心の三世代公園となる。その転換を見事にやってのけたところに,今後の日本の住宅一般に波及する高いモデル性があるとのことであった。

会員が三七名ともなるといろいろな方が居られ,それらのかたがとの交流が又楽しみのひとつです。奇遇なことに私が生まれた頃によく子守りをしてくれた女性とも出会うことができました。

私は昭和十五年,父が韓国の江原道江陵という所の出光の出張所に赴任しそこで生を受けたわけであるが,今では一大石油コンビナートができ,三年ほど前北朝鮮の潜水艦がサンマ漁の網に引っかかり航行不能となって全員が自害したというところです。出来立てのほやほやの私は,天気の良い昼間には店の前で乳母車に乗せられてひなたぼっこをしていたそうですが,近所に住んでいた梅沢春枝さん(旧姓吉岡さん、さつま屋という旅館の2番目のお嬢さんで当時十代前半)という方が私を自宅に連れていってあやしてくれていたそうです。朝の作業の合間の会話から偶然知れた話しです。

その他高校時代に体操部でしごきを受けた1年先輩やら,娘さんがかつて出光タンカーに勤めておられた方など,交流は広がるばかりです。 七里ガ浜は前面が相模湾に面し,鎌倉山の緑に囲まれ気候も温暖で風光明媚なところです。この恵まれた自然と人との係わり合いを大切に保つために,今後ともボランチア活動に励みたいと思っています。