
大分暖かくなって、春の訪れが実感される季節になりましたね。
前にも書きましたが、近所の公園で、毎朝仲間の皆さんと太極拳を愉しんでいます。その公園に数本の桜の木があって、先日開花し、美しい花をつけていて満開です。早咲きの木はチラホラと散り始めています。
この原稿が掲載されるころは、桜は散っているかも知れませんが、桜の時期に詠んだ句をちょっと載せてみました。

桜咲く 来年もまた 見れるかな
桜の下でこの句を発句して、家に帰って川柳ノートの昨年の時期の句を見たら、全く同じ句が書いてあって、吃驚しました。毎年同じことを感じているんだなあ 、と思わず笑ってしまいました。
(尚、この句の ”見れるかな” は、ら抜き言葉で、なんか気になる、と遠藤君からコメントをいただいたが、”見られるかな”では下六になってしまうし、ら抜き言葉自体が日常的な日本語になっているので、そのまま載せました。)
ホロホロと散り始めた桜を眺めて、日向ぼっこしながら:
桜散る 姿美し 春日和
春風と 散る花びらが ワルツ舞う
一昨日は、天気が一転して気温も下がって、冷たい雨の日でした。せっかくの桜の時期なのに、と感じて:
氷雨降る 咲いた桜が 震えてる
昼酒は 氷雨に桜 燗つけよ

又、酒の句になってしまいましたが、ついでに更にもう2句:
楽しみは 太極拳と 昼夜酒
窓の外 緑美し 昼の酒
窓の外には、桜や青葉若葉がきれいで、そんな景色を眺めながら飲むこの季節の昼酒は、ほんとに美味いですね。
以前は、昼酒は控えていたのですが、精神科医で高齢者の健康に関わっている和田秀樹著の「百歳の壁」という本を読んでいたら、七〇歳を過ぎたら、”我慢は美徳”という価値観は捨てなさい、とあって、そりゃそうだと合点しました。それを読んで以来、昼酒をちょっぴり楽しむようになりました。
酒といえば、先日胃カメラの検査を受けましたが、その注意書に「検査前夜、検査当日のアルコール飲料禁止」とあるので、
酒だけは 避けられないと 叫びたい
全くのダジャレ句ですが、主治医に言ったら、笑われてしまいました。
話は変わりますが、最近、記憶力が衰えたなあ、と感じることが多いですが、皆さんは如何ですか?

特に、人の名前が出てこないことがよく有って、戸惑ってしまうことが、多いです。散歩中などに、出会って挨拶されて、顔はよく覚えているのですが、名前が出てこない時は困ってしまいますね。そんな時の発句です:
久しぶり 会釈はしたが 君の名は
懐かしい 笑顔に出会う 誰だっけ
自分の記憶力が衰えたなあ、と感じますが、妻と話をしてると、妻の方も結構記憶が落ちているようで、夫唱婦随、受け入れて行く以外ないなあ、と感じますね。
お互いに 少しボケたか まあいいや
若い頃の妻の写真を見てみると、なかなかの美人で(アバタもエクボの類かも知れませんが)、美人薄命という言葉がありますが、病気ひとつせずに元気に婆さんになって、

薄命を 反古にし 妻は孫を抱く
孫がまだ幼子の時代の句なので、10年以上前の句です。なお、この句は私が会員になっているNHK学園川柳倶楽部から”これぞ川柳”という指導者のコメントをいただいた句です。
妻関連で詠んだ句は、これまでの記録を見ると案外多くて、
花の色 うつり空気か 水のよう
この句は、小野小町の「花の色は移りにけりないたずらに・・・」とある百人一首の句からちょっと借りたものです。
ありがとう 口に出さぬが 妻に言う
この句は、昨年の川柳倶楽部の誌上句会で上位に選ばれた句です。
それにしても、時の流れるのはほんとに早いですねー、最近それを痛感すことが多いです。我々も皆、80代半ばですものね。
私の場合は、兄は数年前に亡くなり、昨年末に弟が亡くなり、男4人兄弟で末の弟と私の2人だけになってしまいました。両親と兄、弟の遺影をながめていると、昔の若かった時代を思い出して、時の流れが身にしみますねー

あの世とは どんなとこかと 雲に問う
今を生きる 我も小鳥も 野の花も
この余生、一日一日を大事に、そして楽しく生きたいですね。こんな思いが胸に浮かぶ今日此の頃です。
今回はこの辺で、筆を置きます。
2025.4.25 記
