松田悠子
前回、パーム・スプリングスに行ったときに、ちょっと面白い光景を目にしました。車窓からあわてて写したたった1枚の写真なので、迫力に欠けるかもしれませんが添付してみます。ご覧の通りの風車の林立です。
フリー・ウェイを走っていてそろそろパーム・スプリングスに近いなあと思っていたら、乾燥した岩山に突然風車群が姿を見せたのです。一旦現れた風車群は、混んだ町並みのように、その後ずっと砂漠に至るまで続きました。その数は到底想像もつきません。
極めてアメリカ的で、縦にも横にも整然と並んでおり、横並びには風車の回転方向が同じ、おまけに1列交代に回転方向が逆という念の入れようです。中にはサボタージュを決めこんでいるような風車も見受けられましたが、よくよく見ると点検か修理のために止められているようでした。
パーム・スプリングスは、広い盆地からなる砂漠のど真ん中に緑色のパッチ・ワークをしたように人工的に作られたオアシスの町。しかもほとんど不夜城といった感じの歓楽街ですが、このエネルギッシュな町のエネルギーの全てをこれらの風車群がまかなっているのでしょうか?という素朴な疑問を抱きながら風車群に見とれていたという次第です。
エネルギーの話が出たついでにもう一つ。先日ダウンタウンに向かうフリー・ウェイの途中で、日本では決してお目にかかれない興味深い光景をまた見つけました。石油の採掘現場です。地図を見ると広い範囲で町並みが途切れているので、ずいぶん広い公園があるものだなあと思っていましたら、両側で石油採掘のポンプがゆっくりと動いていました。要するにヤジロベエのような動きをするあのポンプです。初めて見つけたとき、ゴッホの絵の「アルルの跳ね橋」を思い出してしまいました。しかも、前方はるかには、ロサンゼルスのダウンタウンの摩天楼がスモッグをすかして浮かび上がっているのです。
アメリカにはかなりの石油埋蔵量があると聞いていますので、ジェスチャー程度に石油を採掘しているのでしょうかね?でも、アメリカ国内で消費される石油の総量を考えると、ここで掘られる量は大海の一滴のような気がします。(この辺はさしたる根拠があるわけではなく、単なる独断と偏見にすぎませんが。)
ついでのついでです。パーム・スプリングスに行ったとき登ったサボテンだらけの砂漠の山で写した写真と、我々のアパートの敷地内にあるプールで写した写真を添付して見ます。取りあえずこの辺もアメリカ的かなあと思いますので。
以上、長い追記になりました。