ブラチスラヴァ ―その2―
―スロヴァキア国立歌劇場―
この日の座席は3階の横の方のボックス席であった。高い所から見ると劇場全体が見渡せるし、個室をもらったようでリッチな気分である。
気分はいいが、高いところは実はあまりよくない。歌手は大体正面を向いて歌うことが多いので、上の階の、特にサイドの席の観客は目線が合わないのだ。それでなんとなく、よそよそしい感じになってしまう。舞台との一体感が損なわれる、ということになる。
上の方ほど値段が安いのもうなずける。ただ正面に近いところの2階席は特別でここは特等席である。ロイヤルボックスになる。
舞台を見る、ということとは関係ないが、ボックス席にいる人は下からは非常によく見える。ちょっと目立つ衣装を着けていればすぐに注目の的になってしまう。
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