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東京―北京は3時間のフライトであるが、敦煌は、北京から更に4時間のフライトを要する奥地。井上靖の文と平山郁夫の絵で有名な所。ゴビの砂漠の西南で、詩人王維が“西のかなた陽関を出づれば故人なからん”と詠った場所。ここを通過するシルク・ロードは、今日では、軍の移動のためアスファルト舗装となっている。印象に残ったのは、これに添って“光ファイバー”が走っていたことである。携帯電話の普及率は、なんと敦煌地区で90%の由。日本のIT遅れが心配になった
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トイレは、予備知識程ひどくなく、すべて屋内設置であった。ただし、敦煌では、個別のドアはなく、しかも前向きにて、当事者と順番待ちが見詰め合う形となる点、いささかやりにくかった。
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中国の寺院などは、立派ではあるが、大きすぎて小生の感動を惹起しなかった。
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現地のガイドは、つごう若手3名が付いてくれたが、まじめで、かつ日中の恥部に関してはさらりとかわしていて、やはり大人の国だなと感じた。
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京劇は、素晴らしい芸術である。シンプルに楽しい。
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ツアーで用意された中華料理は、現地の味ではあろうが、日本的中華に慣らされた小生にとっては、少々重かった。ウィンドウに並べてあるパックの素材を自分で選んで、それを料理してもらうスタイルの、北京で食した上海料理が最高であった。
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ツアーの場合、昼食時の物売りがわずらわしい。レストラン専属の、日本語が達者な売り子(概ね女性)が、食事の接待をしながら、お茶、茶器、土地の名産品等を客に薦める。対策は、買わないのなら無視する位か。
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一般に土産品に関しては、3割位は値切られる様に値段が設定されている由。同行の経験者によると、損得より、値切りの行為そのものを楽しむ気持ちが大切らしい。高ければ買わなければよいのだから。まず、1品について、4割程度の値段を提示し、ゴチャゴチャ言いながら、最後に買う数を増やして、希望の値段に落とす。
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中国に住んでいたことのある同行のご隠居は、言い値が日本円4万円の猫目石の仏像を1万円で買っていた(最後の値決めはバスの中、出発間際になされた)。
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感覚的に見て、同一品目の値段は地方程高い。敦煌で半値位に値切って、意気揚揚と北京に来てみると、それより安値で出ていたりする。経験的には、北京の一流ホテルの売店の値段が、商品の質とのバランスにおいて、一番安いようである。
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もっとも、北京郊外のスーパー・マーケットがベストではあるが(今回、訪れる機会があった。品数も値段も、アメリカのアウトレットに匹敵するほど充実していた)。ちなみに、小生はこう言った交渉は不得手で、概ね先方の言い値で買わされて帰って来た。
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中国の人は、なぜああも声が大きいのだろう。女性も、である。多分、自己主張が必要なのだろう。北京の天壇公園等では、夕方になると多くの市民が集まってきて、あちらこちらで大合唱のコーラスの練習が始まる。小生には、自己主張の練習のように見えた。
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敦煌で、足裏マッサージを受けた。1部屋4〜5人がまとまって、若い女性がやってくれる。いささか機械的。1時間、3,000円。観光客プライスのようだ。値段は別にして、日本の方がやさしく、丁寧である。
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自転車は、聞いていたより少なかった。代わって、自動車の多さが目立った。
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北京、西安は建築ラッシュ。オリンピックを視野に入れているとか。住居が潰され、広い立派な道路がドンドン整備されているのを目の当りにすると、日本の道路整備の悠長さが気になった。
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