金井孜夫
本年(2015年)元旦にボヤもどきのヒヤリ経験をしました。
朝、家族で屠蘇をしていたところ突如、築38年の拙宅の応接間の壁コンセントから火花が飛んで黒煙と異臭が発生し、孫達が騒ぎました。
ブレーカーが落ち、治まりましたが、コンセントは黒こげでした(写真1参照)。東電と電気工事店に連絡し、後処理をしてもらいました(写真2参照)。
写真1 |
写真2 |
コンセント周りの出火は、電気火災の1つの典型だそうです。近くに燃え易い物があったり、夜中、あるいは留守中に起きていたらと思うと、ゾッとします。
以下に、東電や電気工事店に教えてもらったことをベースに、弊見を認めます。
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コンセントに関わる出火の原因(今回の拙宅の事故原因:特定出来ず。):
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長い間コンセントに挿したままのプラグでは、2本の刃の根元にホコリが溜まり、そのホコリが空気中の湿気等で通電性をもつようになり、電流が流れて発熱。それが段々加速してホコリが熱を持って炭化し、ついには電流が加速度的に増大して発火に至る。(「トラッキング現象」と言う。)
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コンセントは、頻繁に使っていると中の刃受けバネが甘くなり、プラグの刃との噛み合わせが緩みがちになり、電気抵抗が増大して発熱し、発火する。
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コンセントの中にホコリやゴミが溜まり、中でショートし自然発火する。
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| コンセント周りの対策:
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コンセントとプラグの噛み合わせをチェックし、グラグラしたり、甘くなっていたら、すぐに新しいコンセントに取り替える。
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プラグの刃はコンセントの穴にピッタリ差し込む。ミリ単位の隙間があるとホコリが溜まる。プラグカバー(100円ショップにある)で予防する方法もよい。
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時々(数年に1度)プラグを抜いて、ホコリの掃除をする
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長い間使わないコンセントの穴は、専用のコンセントカバー(100円ショップにある)で塞いでおく。
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恥ずかしながら、拙宅では、建築以来40年近く、一度もコンセントの噛み合わせやホコリ・ゴミの有無を点検したことがありませんでした。今回のヒヤリ経験を契機に、上記の対策を取りました。本稿が、各位のご参考になれば幸いです。
[付記]電気火災に対するその他の注意点:
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素人電気工事をしない。コードをステープルで止めない。
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コードの延長は、正規のコードコネクターを使う。また、発熱するので、コードを束ねることはしない。
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エアコンやホットプレート等の大電流が流れる電気製品には、延長コードを使わず、専用コンセントを設ける。
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電気が通じたり通じなかったりする機器は、すぐに修理する
以上
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