遠藤興輝
アンコールワット
2月1日より7日にかけ、世界遺産、アンコール・ワットとアユタヤ観光のパック旅行に行って来ました。
アユタヤにはこれまでに、4回も行っておりますが、パック旅行故、それは要らないというわけにもいかず、改めて、観光して参りました。
また、アユタヤ観光のおかげで、バンコク滞在14年になると言う吉田善吾君と会うことが出来、二晩ほど彼と旧交を温めました。なお、彼には、才萩会40周年記念文集を製本して持ち届けました。
世界遺産、アンコール・ワットを観るのは初めてでもあり、今回の旅行の目玉でしたが、矢張り、素晴らしいものでした。アンコール・ワット、アンコール・トムの回廊浮き彫り、バンテアイ ・スレイの東洋のモナリザ、タ・ケウ、タ・プロームの遺跡等々、感激しました。
東南アジアの歴史など勉強したことがなく、ただ漫然と観光するのでは、その意義は何も分からないのではないかと、六時間ある機中で、得意の一夜漬けで東南アジアの歴史書を一冊読み、観光に臨みました。おかげでいろいろ興味深いことを知ることが出来ました。
吉田善吾君
アンコール・トム
四面観世音菩薩像
アンコール・ワット外壁の女神像
スカートから足が透けて見える浮き彫り
タ・プローム
遺跡を大樹が破壊しかねない
日本の平安、鎌倉、室町にかけ栄華を極めたアンコール王朝が、15世紀半ばにアユタヤ王朝に潰されて以来、 カンボジアが歴史の華やかな舞台についぞ出ることがないというのも不思議で淋しい気がします。
かといって、旅行社のガイドブックにあるように、「彼らはどこへ・・・・?...ここまで高い文化を持った民族がどこへ行ってしまったのか。現在もなぞのままである。」というのは、カンボジア人に対し失礼ではないかと思います。
外見は、大変貧しく見えます。実際、国連の最貧国の一つに数えられているようです。しかし、自然の恵みは豊かなようで、米が年3回も収穫でき、バナナやマンゴー等の熱帯果実はふんだんに採れ、世界有数の淡水漁場トンレサップ湖を持ち、飢える心配は皆無のようです。
自然の恵みを享受し、残ったもの(ゴミ)は自然に返す(便所もないのが普通)という、人間そのものも自然の一部として生活しているというのが、実態ではないかという気がしました。
こういう生活の中に、ポリエチレン袋のようなものが入ってくると、自然浄化できないため、本当に汚らしく正にゴミとしてあちこちに残ってしまうのを見ました。
興味深かったのは、17世紀初め、鎖国令発令の前年にここを訪れた日本人が居り、しかも、墨書の落書きをアンコールワット寺院の柱に残していたことでした。森本右近太夫なるこの人物、「外国に行った者は帰国してはならない」という令の出る前に帰ってきて、外国に行った事実を隠し通し、日本で天寿を全うしたそうです。
日本人による落書きが14カ所あるとのことですが、何れも、アンコールワットがその昔インドにあった「祇園精舎」だと思い込んでいる節があるとのことです。
少々、細かな旅行記を自分のホームページに載せました。手前味噌なもので恐縮ですが、興味とお暇のある方は「おもしぇページ」の「才萩会メンバーのページ」 → 「okiteruのページ」を覗いてみてください。